災害に強い家つくり

浸水対策の基壇

短期間に局地的に激しい雨が降る「ゲリラ豪雨」が近年、相次いで起きています。
ゲリラ豪雨は半世紀で倍増したとの分析もあり、警戒が必要です。

これまで、住宅設計を依頼されたときには、必ず地域のハザードマップを確認し、
地盤状況や浸水の危険性を織り込んで設計してきました。
雨水についても、想定される単位面積あたりの最大雨量という数値があり、
排水桝や雨樋の計画に当たって、その基準値を十分に満足する設計を心掛けてきています。
しかし、最近各地に起こるゲリラ豪雨は予想をはるかに超える量で、
もはや事故が起こったときに、専門家として「想定外でした」では済まされない状況です。

写真の住宅は、運河そばに立地していたため、万一の浸水を懸念して、
住宅の基壇部分を周囲の敷地より約80㎝上げて、防水対策を徹底した住まいです。
幸い、住宅オーナーの方は、浸水対策、防水対策の提案に賛同してくれました。
雨水に対しては単純な形の屋根を採用し、雨どいをオープンな形として、
ゲリラ豪雨が来ても問題ないよう対策しています。
さらに雨水は大きな雨水タンクに貯水し、賢く植栽の散水や車の洗浄に使用しています。

ゲリラ豪雨や河川の氾濫による災害に対して、公共に頼らず、自分たちで可能な
災害に強い家をつくる、そんなことを考えながら、日々設計に取り組んでいます。

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